ホテルで、共同生活をしている。私は二階だが、誰かは五階。
隔階でロビーみたいな広場があり、飲食店コーナーへ抜ける通路は賑わっている。
ろうかはカーペット貼りで、うるさくない。
部屋に入ると、五人分くらいの各々のベッドとちょっとした棚みたいなブースにわかれており、私は入って右側の二つ目のベッド。もちろん?全員同年代の女子。みんな仲良く、寝るまでは誰かのブースあたりでお菓子を食べながら話したりしている。
†††
ホテルを出てすぐのところに、仏教系の観光スポットというか、古い建物及びどでかい庭園みたいな場所があり、二度行く。
庭園はなぜか富士山という設定。
屋敷を通って外に出て、ぐるりと奥まで行って、水のある通りを通って、また屋敷の反対側から入るというつくり。
奥の突き当たりのちょっと前の右手の空き広場には、藁や草で荒れているんだが、オオカミの死体、熊の死体、犬の死体が横たわっていた。ここでは死体は朽ちるにまかせるんだよな、とぼんやり。死体に目を向けるも、蛆は見当たらなかった。突き当たって左折。もっと奥まで行く細道がちらほらあり、行ってみたい!と思い、同行者(誰だか忘れた)に今度行こう、と言う。後ろから変わった犬を抱いた他の観光客が来る。犬は脚がズンドウというか、サリーちゃんみたいにメリハリのない脚で、しかも固そうでやけに長い。異形っぽくて、本能的に恐怖を覚え、同行人を通路側に押し出す。
また左折して、水のある道を屋敷に向かって登っていくのだが、ここがまさに極楽浄土と言わんばかりのうつくしさ、胸が震える。道にも水が少し流れているが、右手は池というか川というかごく浅い湖と言った感じ。水は透き通り、水中にピンク色の蓮の花がいくつか咲いている。切り口が斜めに揃った竹が三本一揃いで所々にものすごい勢いで伸びており、屋敷より高い。世界で一番高い、と思う。景色の美しさに、水浴びしたいよー!と私は駄々をこねる。素晴らしすぎた。また行きたい…行けるものなら。
太陽は見えなかったが、パッと黄色い真夏の昼下がりのような光に満ちていた。
石段を登り切り、再び屋敷へ。そこでは伝統的に、権力者を幼女に性的にもてなしさせるみたいな場所があったりして、そこさえなければここは素晴らしい所なのに…とやさぐれ気分になってホテルに戻る。
部屋に戻ると、同室の女の子が近くで働いている肉体労働者の男友達をここに呼んでもてなしたいという相談をしている。ご飯何にする?体使う男の子ならカツ丼とかカレーでいいんじゃね?など話しているとその男の子から着信が。。どうやら、予定が定まらないか何かで、断られてしまったらしい。まぁ、私の友達じゃないし、別に私にダメージはない。
それより、明日もあの庭に行こう…と思っている。
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